超小型PC ST160E ケースファンの交換作業

静音化を目的に、EPSON製の超小型PC、Endeavor ST160Eのケースファンを交換しましたので、作業内容を記します。
作業結果については先日投稿したブログに記しているので、本記事では交換作業のみを記します。
作業内容はケースファンの交換ですが、CPUへのアクセスが可能な段階まで部品を取り外しているので、本記事はCPUの交換作業等にも参考となるかと思います。

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【気付き】

・ねじ穴の遊びの範囲内で、導風板とケースファンの隙間を少しだけ調整できます。
本作業では作業前よりも少しだけ隙間を詰めることができましたので、理屈上は冷却効果がちょっとだけ向上したはずです。
クッション材等で隙間を完全に埋める工作を行えば、冷却効果をより向上させることができるだろうと思いました。

・本作業ではCPUグリスの再塗布を行いましたが、元のグリスには充分な粘度がありました。
ST160Eでは長期使用によりCPUグリスが劣化して冷却効果が低下するという心配は、必要ないと思いました。

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【準備物】

①ケースファン
 Xinruilian社製、X-FAN RDM6020S
 ファンの寸法:60x60x20mm、端子:3pinなら適合すると思います。

②CPUグリス
 Thermal Grizzly社製、Hydronaut 1g
 Amazonで販売中の中から最少量かつ耐久性重視の製品を選択しました。

③工具等
 プラスドライバー:No.2 (ST160Eのケースを開けるため)
 プラスドライバー:No.1 (ST160E内部の金具を外すため)
 ウエス&洗浄剤 (古いCPUグリスを拭き取るため)

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【作業内容】

①筐体を開けます。
ケース背面のねじ2本を外せばケース上面を後方にずらして取り外すことができます。

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SSD取付金具を取り外すため、ねじ3本を外します。
私の個体は光学ドライブがありませんが、多くの個体はこの金具に光学ドライブが取り付けられていると思います。

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③導風板を取り外します。
導風板はねじ4本でCPUのヒートシンクに固定されています。
ヒートシンクは鉤状の針金4本でマザーボードに引っ掛けて取り付けられていますが、位置決めピンなどがありません。力をかけると水平方向に導風板ごと多少動きます。
導風板を固定するねじにドライバーを押し付けることでも多少動いてしまうため、導風板の反対側側面を手で押してドライバーの操作を補助する必要があります。
なお、下の写真では②の段階でSATAケーブルも取り外しています。

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④この段階でケースファンを取り外すことができそうだと思いましたが、今回は後学のため当初の予定どおりCPUのヒートシンクを取り外します。
ヒートシンクは前述のとおり鉤状の針金4本でマザーボードに引っ掛けて取り付けられていますので、これを外します。

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⑤ケースファンを入れ換えます。
下の写真は交換後です。新しいファンは電源コードが長いので、ファンの外枠に巻き付けることで整線としました。

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⑥CPUグリスを塗り直します。
古いCPUグリスを拭き取り除去してから新しいグリスを塗布します。
古いグリスには導電性があるか否かが分からないので、念のため周囲にマスキングテープを貼り付けるなどの養生を施した方が良いと思います。

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古いグリスはかなり多量に塗られていましたが、CPUの上面が「濡れ」ている程度に塗れていれば充分と、私個人は考えています。
なので下の写真のように塗布しました。

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⑦後は各部品を取り付ければ作業完了です。

⑧導風板の取付位置はねじ穴の遊びの範囲内で多少調整できます。
導風板とケースファンの隙間をできるだけ小さく、しかし接触しないように取り付けました。
導風板がケースファンの振動を拾って共振すると異音が発生するかもしれないと考えたからです。

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ケースファンの交換作業は、以上です。
効果等については2020-10/23 (金) に投稿したブログに記したのでご参照ください。