Macをリカバリする

【経緯】

Adobe Photoshop Elements 2019がmacOSで使えなくなりました。
私が私のMacBook Pro (以下MBP) にAdobe Photoshop Elements 2019 (以下PS) をインストールしたのはmacOS 10.14のとき。それからmacOSを10.15→11.0とアップデートしても、PSは問題なく使うことができました。
先日、故あってMBPを初期化しました。改めてPSをインストールしたのですが、PSが起動しません。
AdobeのWebサイトにも「macOS 10.15 Catalina にアップグレードしないことをおすすめします」と記載されています。

Adobe Photoshop Elements 2019がインストールされたmacOS MojaveをmacOS Catalina以降にアップデートしても問題はない。
しかしmacOS Catalina以降にAdobe Photoshop Elements 2019をインストールすることはできない。

困ったものです。
PSは起動しませんが、インストールはされました。
起動しないPS本体と一緒に、アップデートをチェックするやつとか、画像ファイルを管理するやつとか、余計なものがインストールされたということです。
実際、インストール中に、システムを変更するためと、何度もmacOSの管理者パスワードを入力させられました。
とても気持ち悪いので、macOSのTime Machineを使ってPSインストール前の状態に戻します。

このような経緯で、MBPの初期化と復元を何度か行いましたので、作業手順と作業後の状態についての気付きを、この記事に書き残します。

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Macを初期化する】

●目的
Macを初期化して工場出荷時の状態に戻します。
・使用者の情報を完全に消去するために行います。

●概要
macOSの再インストールが行われます。
・事前に外付けストレージにインストーラを作成しておく方法と、インターネットからOSをダウンロードする方法があります。
・前者は事前準備が、後者はインターネット環境が必要です。

●手順
Macの電源を入れてすぐに「command (⌘) + R」キーを長押しする。
②「ディスクユーティリティ」で「Macintosh HD - Data」を削除(消去でなく削除)し、「Macintosh HD」を消去する。「Macintosh HD」がほぼ空であることを確認する。
③ディスクユーティリティを終了し、OSを再インストールする。

●注意事項
・システムの削除や消去を行わない場合、OSは「上書きインストール」されます。
Bluetooth接続のキーボードやマウスを使用した場合、ペアリング情報は再インストールしたOSに引き継がれます。
Wi-Fiへの接続情報は再インストールしたOSに引き継がれません。

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【Time Machineのバックアップを復元する】

●復元の種類
Time Machineで取ったバックアップを復元するには下記の3つの方法があります。

(1)macOS上でTime Machineに入って復元する
 ファイル単位で復元します。ごみ箱に入れたファイルを取り出すようなものです。
(2)「移行アシスタント」で復元する
 バックアップは現在の環境に上書きで復元されます。
(3)Macを初期化して「このMacに情報を転送」で復元する
 バックアップを取ったときの環境が復元されます。

●復元の最適方法
今回のように動かないソフトをインストールしたのを無かったことにしたい場合は、復元の種類(3)でバックアップ時の環境を復元する必要があります。
復元(1)ではシステムの復元はできないし、復元(2)ではインストールしたものが残ったままになります。

●復元(3)の手順
Macを初期化してOSを再インストールする。
②OSのセットアップのとき「このMacに情報を転送」で「Time Machineバックアップから」を選択する。

●復元内容
・バックアップ時の状況まで復元されます。起動していたアプリや開いていたウインドウまで復元されます。
・復元後に「Apple ID設定をアップデート」する必要があります。「システム設定」→「Apple ID」からアップデートします。
・「システム設定」→「セキュリティとプライバシー」の「プライバシー」で一部の許可設定が解除されていました。復元後は要確認です。
 例:「アクセシビリティ」で「スクリプトメニュー」を許可していたはずですが、復元後は許可のチェックが外されていました。

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【まとめ】

Windowsのバックアップや復元ポイントは、控え目に言ってもUncoでした。
その一方で、macOSのTime Machineはよくできていると、使ってみて思いました。
事あるごとにWindowsに対しては信用を失い、macOSへの信頼は確かになっていきます。

Time Machineはよくできていますが、AppleのWebサイトには復元の方法による違いが説明されていません。
誤って失った情報の回復と、過不足ない現状復帰の違いを、今回の経験で知ることができました。
この記事が、このブログを読んでいただいた方の一助になれば幸いです。