iPad 第7世代の退化
iOS 12からiOS 13及びiPadOSにアップデートされ、外観や操作性が大きく変わりました。
私はデジタル機器が大好きなので善かれ悪しかれ変化そのものを楽しむことができますが、誰もが良かれ悪しかれ変化を受け入れられるわけではありません。
高機能になろうと高性能になろうと変化そのものを忌避する人もいます。
私は老齢の母にiPad Airを与えていますが、性能の陳腐化が気になっていました。
母は電子機器については変化を歓迎しませんが、最新のOSをインストールできなくなったiPad Airを私の目が届かないところで使い続けさせるのは良くないことと判断し、新型iPadを与えることにしました。
過日発売されたばかりのiPad 第7世代のCPUは第6世代と同一です。
ならば第7世代には新型としての売りがどこにあるのかというと、ディスプレイが少し大型化したこととSmart Keyboardに対応したこと、注目すべきはこの2点だけだと思っていました。
ところが仕様をよく見ると、第7世代には他に気になる点がありました。
まずはディスプレイの仕様です。
第6世代が「フルsRGB規格」に対して第7世代は記載なしになっています。
ちなみにiPad ProやiPad Air 第3世代は「広色域ディスプレイ(P3)」です。
私の理解では、iPad用にカスタマイズされていないSoC、例えばA8→A8XのようなA○XではないSoCをiPadに搭載した場合、ディスプレイの仕様が処理速度に大きな影響を与える場合があります。
ディスプレイが対応する色空間は、この場合の処理速度への影響度大きい要素なので、私には気になります。
2点目はTouch IDです。
Touch IDはiPhone 6から6sになったときに第2世代に刷新され、動作速度が2倍になりました。
iPad 第6世代(それ以前の機種でも)ではTouch IDが第2世代であると明記されていますが、iPad 第7世代にはそれがありません。
母にとってボタンとは押せば反応があるもの。押す→処理→動作というタイムラグは混乱の元なのです。
だからTouch IDが旧型であるなら、これは看過できません。
自分が使うものでないからこそ、購入前の確認を怠ってはいけないと思い知りました。
今購入するiPadに第6世代を選択するのは面白みに欠けますが、私は母に適したものを選択しなくてはいけないのです。
【追記 (19-9/28)】
iPad 第7世代はメモリが2→3GBへ増量されているようです。
しかし、ディスプレイが大型化しているにもかかわらずバッテリー容量は据え置き(8227mAh)のようです。仕様上のバッテリー駆動時間は変わりませんが。
iPadOSでは必要以上のメモリを搭載しても意味がありません。だからAppleはメモリの容量を公表しない。
とはいえ、これは魅力の1つになると思います。