買い替えたMacでXcodeを使う
MacBook Air 2017 (以下旧Mac) でiOSアプリ開発を行っていますが、Xcodeの動作がとても重いのでMacBook Pro 2018 (以下新Mac) に買い替えることにしました。
しかし、Xcodeのプロジェクトファイルを旧Macから新Macへコピーして、新Mac上のXcodeにApple IDを入力すれば問題なく作業を引き継げる……、というわけにはいきません。
初心者にはとても分かり難い証明書を適切に処理する必要があります。
ググると丁寧に説明されたWebサイトがヒットしますが、残念なことに情報が古い場合がありますので、自分の備忘録も兼ねて必要な手順を記します。
【Appleは教えてくれない】
ググりながら試行錯誤していましたが、Certificates (証明書) やキーチェーンが訳分からん状態になってきました。
これは手に負えないと判断してApple Developer Supportに助けを乞いたのですが、物凄く端折って結論を言うと、「Appleは助けてやらねぇ、自分で調べな」という内容の丁寧な文章が返ってきました。
証明書に関する問い合わせを、証明書に関する問い合わせという項目に対して問い合わせたのに、彼らには専門知識がないのだそうです。
私は大人なので、「他人に頼ってばかりじゃ駄目だよ」と諭してくれたものと解釈しますが、ちょっと理解しかねるところです。
【必要なこと】
開発者証明書と配布者証明書をインストールする。それだけです。
Webサイトによっては、Provisioning Profileの作成などに触れている場合がありますが、現在のXcode (Ver.10)ではAutomatically manage signingにチェックを入れておけばXcodeが自動で処理してくれるので、Provisioning Profileの作成やインストールは不要です。
iOSアプリ開発であれば、iOS DevelopmentとiOS Distributionという2つのCertificateをインストールするだけです。
インストールには2つの方法があるので、下記に紹介します。
①旧MacのLaunchpadからアプリ「キーチェーンアクセス」を起動する。
②ウインドウ左側の「キーチェーン」パネルは「ログイン」、「分類」パネルは「自分の証明書」を選択する。
③アプリ開発用のApple IDを選択し、プルダウンを展開して秘密鍵を表示する。
④command + クリックして証明書と秘密鍵を選択する。
⑤メニューバーの「ファイル」→「書き出す」をクリックして「.p12」形式で証明書と秘密鍵を書き出す。
⑥書き出したP12ファイルを新Macへコピーする。
⑦コピーしたP12ファイルを新Mac上でダブルクリックしてインストールする。
(2)Webサイトから証明書をダウンロードして新Macにインストールする方法
①Apple Developerにアクセスして開発者のApple IDとパスワードでサインインする。
②Certificates, Identifiers & Profilesを開く。
③CertificatesのAllを開き、iOS Developmentを選択してDownloadをクリックする。
④③と同様にiOS Distributionの証明書をダウンロードする。
⑤ダウンロードした2つの証明書をそれぞれダブルクリックして新Macにインストールする。
上記(1)か(2)の方法で、証明書に関して行うことは完了です。
旧Macからプロジェクトをコピーして、新MacにXcodeをインストールすれば、作業を引き継ぐことができるでしょう。
証明書を使うのはXcodeですが、証明書を管理するのはmacOSのキーチェーン機能であり、Xcodeとは独立しています。
なので証明書のインストールはXcodeをインストールする前でも後でも問題ありません。
【最後に】
必要なことは以上なのですが、新しいMacでXcodeを使うにあたっては解決に時間を要した、いわゆるハマったことが幾つかあります。
それらについては別の記事に記したいと思います。
今回は以上です。